Album Trailer
幾⽥りら 2nd Album 『Laugh』
初回生産限定盤
2CDXSCL-127~9 / ¥4,800 (tax in) /
CD2枚+A5サイズ特製パッケージ
+Photo Book+2026年5⽉ツアーチケット封⼊先⾏実施
CD2枚+A5サイズ特製パッケージ
+Photo Book+2026年5⽉ツアーチケット封⼊先⾏実施
通常盤初回仕様
1CDXSCL-130 / ¥3,800 (tax in) /
CD1枚+2026年5⽉ツアーチケット封⼊先⾏実施
CD1枚+2026年5⽉ツアーチケット封⼊先⾏実施
早期予約・購⼊者特典
=アルバム『Laugh』 早期予約・購⼊者特典=
[早期予約特典]
対象店舗にて幾⽥りら 2nd Album 『Laugh』を期間内にご予約いただいた⽅に、
「オリジナルフィルムしおり ランダム1種(全3種)」をプレゼントいたします。▼早期予約特典ご予約対象期間
2025年12⽉3⽇(⽔)正午12:00~12⽉14⽇(⽇)23:59まで
▼早期予約特典ご予約対象店舗
- ・Amazon.co.jp
- ・TOWER RECORDS 全店(オンライン含む/⼀部店舗除く)
- ・HMV 全店(HMV&BOOKS Online 含む/⼀部店舗除く)
- ・セブンネットショッピング
- ・全国アニメイト(通販含む)
- ・楽天ブックス
- ・Sony Music Shop
- ・TSUTAYA RECORDS(⼀部店舗除く)
- ・WonderGOO/新星堂全店(⼀部店舖除く)および新星堂 WonderGOO オンライン
- ・Neowing(CDJAPAN)
- ・⽟光堂/バンダレコード/ライオン堂/イケヤミュージック(EC サイト含む)
- ・幾⽥りら応援店
- ※予約受付期間内であっても、特典が無くなり次第受付終了となります。
[購⼊者特典]
- ■Amazon.co.jp … メガジャケ
- ■TOWER RECORDS 全店(オンライン含む/⼀部店舗除く) … 「Actor」オリジナルステッカー
- ■HMV 全店(HMV&BOOKS Online 含む/⼀部店舗除く) … 「恋⾵」オリジナルステッカー
- ■セブンネットショッピング … 「百花繚乱」オリジナルステッカー
- ■楽天ブックス … 「⻘春謳歌」オリジナルステッカー
- ■Sony Music Shop … 「ハミング」オリジナルステッカー
- ■TSUTAYA RECORDS(⼀部店舗除く) … 「DREAMER」オリジナルステッカー
- ※TSUTAYA オンラインショッピングは対象外です。
- ■WonderGOO/新星堂全店(⼀部店舖除く)および新星堂 WonderGOO オンライン … 「With」オリジナルステッカー
- ■Neowing(CDJAPAN) … 「Sign」オリジナルステッカー
- ■⽟光堂/バンダレコード/ライオン堂/イケヤミュージック(EC サイト含む) …「P.S.」オリジナルステッカー
- ■幾⽥りら応援店特典 … 「Voyage」オリジナルステッカー
ご予約はコチラ︓ https://Lilas.lnk.to/2ndAL_Laugh
注意事項
- ※特典は数に限りがありますので、無くなり次第終了となります。あらかじめご了承ください。
- ※上記店舗以外での配布はございません。ご了承ください。
- ※Amazon.co.jp、楽天ブックス、その他⼀部オンラインショップでは”特典対象商品ページ”と ”特典⾮対象商品ページ”がございます。
ご予約の際にご希望される商品ページかをご確認いただいてからご予約いただきますよう、お願い申し上げます。
Disc 1
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M-1ActorTVアニメ『SPY×FAMILY』Season 3 エンディング主題歌
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M-2恋風ABEMA「今日、好きになりました。」2025年4月-12月主題歌
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M-3Latataヤマザキ 「ランチパック」 CMソング
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M-4百花繚乱TVアニメ『薬屋のひとりごと』第2期第1クール オープニングテーマ
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M-5Voyage⽇本テレビ系『DayDay.』高校ダンス動画コンテスト「LOVEダン2026」課題曲
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M-6With映画『アナログ』インスパイアソング
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M-7SignABEMA オリジナルドラマ「透明なわたしたち」主題歌
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M-8Cafe Latte韓国ドラマ『明⽇はきっと』挿⼊歌 Japanese Ver.
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M-9青春謳歌幾田りら feat. ano / 映画『デッドデッドデーモンズデデデデデストラクション』後章主題歌
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M-10ハミングフジテレビ系『めざましどようび』テーマソング
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M-11P.S.映画『1秒先の彼』主題歌
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M-12DREAMER
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M-13タイムマシン
Disc 2初回生産盤
のみ収録
のみ収録
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M-1Aitai加藤ミリヤ Cover
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M-2たりないすくないフジファブリック feat. 幾田りら
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M-3SWEET MEMORIES松田聖子 Cover
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M-40X1=LOVESONG (I Know I Love You) [Japanese Ver.]TOMORROW X TOGETHER feat. 幾田りら
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M-5宝石伶 feat. 幾田りら
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M-6おもかげmilet×Aimer×幾田りら (produced by Vaundy)
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M-7ばかまじめCreepy Nuts×Ayase×幾田りら
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M-8Free Free Free東京スカパラダイスオーケストラ feat. 幾田りら
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M-9線香花火佐藤千亜妃 feat. 幾田りら
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M-10いのちの名前映画「千と千尋の神隠し」より Cover
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M-11ノスタルジアいきものがかり Cover
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M-12絶絶絶絶対聖域ano feat. 幾田りら
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M-13LIKE、重ねていく山崎育三郎 feat. 幾田りら
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M-14SHINSEKAIよりano×幾田りら
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M-15夢見る16歳幾⽥りら feat. 鈴⽊雅之 / シャネルズ Cover
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M-16Sing along!!!EIKO & shin feat. 幾⽥りら
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M-17TIME TO LUVピーナッツくん feat. 幾田りら
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M-18恋風 - From THE FIRST TAKE幾田りら feat. まらしぃ ※初CD化
幾田りら LIVE TOUR 2026 “Laugh”
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5月5日(火・祝)兵庫・神戸ワールド記念ホール
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5月6日(⽔・休)兵庫・神戸ワールド記念ホール
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5月16日(土)神奈川・ぴあアリーナMM
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5月17日(日)神奈川・ぴあアリーナMM
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5月23日(土)ソウル・オリンピック公園 オリンピックホール 서울 올림픽공원 올림픽홀※チケット券売スケジュール、詳細は後⽇解禁。
兵庫・神奈川公演は、初回⽣産限定盤・通常盤初回仕様 ともにチケット先⾏抽選受付シリアルコード⼊りチラシ封⼊
応募期限 2026年1⽉13⽇(⽕)10:00~2026年3⽉1⽇(⽇)23:59まで
応募期限 2026年1⽉13⽇(⽕)10:00~2026年3⽉1⽇(⽇)23:59まで
幾田りら アルバムリリースインタビュー
Interview: 小栁大輔 (Interview inc.)
――このアルバムは本当に素晴らしいよ。
「えー、本当ですか?嬉しい」
「本当ですか?」
「本当ですか?」
――うん。本当に素晴らしい。
「嬉しいです」
――何から聞こうかなという感じなんだけど、まずどこから作っていったの?
「今までシングルで出した曲たちと新曲3曲なので、三年前にアルバムを出して以降の曲、リリースした順でいうと“P.S.”がその時の最新曲だったのでそれが最初になりますね。 新曲の中で一番最初に作ったのは、“Latata”です」
――やっぱり、新曲3曲がすごく大事なんだけれども、“Latata”なんてこれぞソロじゃなきゃ作れない曲だよね。この軽やかさ、日常のワンシーン。こういう楽曲をソロとしてやりたいという思いはあったんだ。
「そうですね。ランチパックのCMソングになる可能性があるっていうお話をもらっていて。だったら踊れる曲を作りたいなって。初めてコライトをやらせてもらったんですよ。“Voyage”と“Latata”を同じ時期に制作していて。 “Voyage”も高校生のダンスコンテストの曲だったし、このふたつを踊れる曲にできたらいいなと。自分が家でギターとかピアノを弾きながら、メロディーを作っていくのとはまた違う形で、やってみたかったことを詰め込んでみた楽曲になりました」
――まさにやってみたかったことをやってみるアルバムであるという。YOASOBIはやっぱりすごいシステムで、自由は自由なんだけれども、でも勝手にはやれないこともあるし、やっちゃいけないこともあるだろうしね。もちろんYOASOBIだから跳べるハードルもある。その一方で確かに育っていたソングライターとしての自由なモチベーションが本当に詰まっているよね。
「ありがとうございます。この一年、本当にめちゃくちゃライブをやった一年だったんですけど」
――よく頑張ったよね、本当に。
「なんとか最後まで走り抜けられたんですけど、今年63本やったので。アジアツアーから始まり、ヨーロッパも行き、ロンドンもやり、で、そのまま40本の全国ツアーという、ライブは非日常なはずなのに日常みたいな感じになっていて。40本のツアーを通して、ひとつの演目をやり続けることが初めてだったし、お客さんとの毎日の出会い、その瞬間瞬間の感動をちゃんと曲にしたいなと思っていて。“Latata”はツアー走り立ての頃に書いた曲だったので、自分で言葉を作って、自分のメロディーを作って、YOASOBIで経験していることを歌にできるっていう。本当にどちらの活動もあるからこその良さをたくさん入れ込むことができたなって思っていて。“百花繚乱”もYOASOBIでの経験を歌っていて。今回のアルバム全体がこの三年間、幾田りらとikuraを走らせ続けた、ふたつの顔を持って走り続けた日々そのものみたいな感じがしていて」
――“百花繚乱”なんてまさに、ikuraとして培ってきた運動神経がふんだんに発揮されていて。前作ではこの筋肉は使わないようにしてたのかもしれないし、使えなかったのかもしれないよね。YOASOBIのikuraの筋力を使いながら、幾田りらの世界観を跳躍させるというかね。その自由さを感じるね。
「ありがとうございます。気づいたらめっちゃ転調しまくりな曲になっていて。次の展開が読めないような、遊び心をふんだんに入れ込んで曲を作りたいなと思って。自分の中でも、今年の一発目がこの曲だったので、2025年の間ずっと自分を引っ張ってくれた楽曲になって。アルバムの中でもかなり思い入れがありますね」
――というように、一曲一曲の意味合いがとても深いアルバムで。やっぱりね、幾田りらってすごいんですよ。
「ありがとうございます」
――うん、本当にすごい。シンプルなワンフレーズを歌うだけでも伝わる感情が極めて深いというかね、情報量が豊かで多い。幾田りらのひと声にはちゃんと日々があるというかね。
「わぁ、ありがとうございます」
――テクニカルな部分も含めてなんだけど、ラララと歌うだけで何が伝わりますかという、ボーカリストとしての本質に向き合おうとしたアルバムなんだろうなという感じがしてね。だからシンプルな節回しもそのまま入れている。それは自分の歌い手としての本質を信じられたんだろうなという。そんな感じがするんだよね。
「確かに信じられるようになってきました。このアルバムの制作過程を経て、自分のクリエイティブもそうだし、最近あらためて思うのが、自分のこの声っていうものを――それは喋ってる声もですし、歌ってる声も――人生をかけてどう出していけるのか。魅力、って言ったらひと言になっちゃうんですけど、この声、この声の成分を使ってどれだけのことができて、どれだけの作品を生み出せるか、どれだけの表現をできるかということに、人生をかけたいなと思えているというか。ソロで曲を作ってる時でも、もちろんYOASOBIでも。 生まれてからずっと、この声は、自分が磨き続けて、向き合い続けてきた自信があるからこそ、そこに曲が、この三年間の間でやっと追いついてきたというか。まだ自分でも調理しきれてない自分の声はたくさんあるんですけど、でも自分の持っているこの声を使って面白いことをして、いい楽曲を生み出すところに近づけてこれた三年間だったなって思っていて」
――うんうん。YOASOBIの話をしたいわけじゃないんだけれども、ちょっと前段として話させてね。ある意味で、アクロバットとしての精度でもあると思うんだよね。そうすると、幾田りらの、ラララと歌うだけで、それこそ天気がいい日であることが伝わったり、気温すら伝えることができたり、太陽の翳りすら伝わるというかね。そういう本質的なボーカリストとしての機微とはまた違う機能をフルで回転させていくものでもあると思うんだよね、YOASOBIは。歌い手としての表現よりも優先されるべきものがあるというかね。
「確かに今おっしゃっていただいてるように、大会に出る新体操選手みたいな」
――そうだよね。
「そういう気持ちでYOASOBIには向かっていて、それがあるからこそソロでこういうことができるっていうことなんですけど。YOASOBIは、チームでYOASOBIというものを作ってるからというところもあって、自分も一員としてこのチームに対して何ができるだろうっていうことで新体操選手になってる感じなんですけど。だからこそ本当に、自分の内側からの純度が高いものを音楽にできたアルバムになったなってすごい思いました」
――それでいうと、『Laugh』というタイトルの意味だよね、そのものズバリなんだけども、どのタイミングでつけたんだろう。
「アルバムを出そうってなって、そろそろタイトルを決めなきゃねっていうタイミングで、チームみんなで考えてって感じでした。前作の『Sketch』もありのままの自分を投影しているもので、心の日記っていうことを言っていて。自分の中で、曲を作って歌うっていうことが変わらず大事だったので、そこをより自然体っていう。そこで、“R”の方の“Rough”が出てきたんですよ」
――ああ、なるほど。
「ただ、“Rough”にもいろいろ意味合いがあって。りら、Lilasの“L”もあるし、“L”エルの“Laugh”の方が、音の響き的にもいいなっていうこともあり、そして自分が生きてきたモットーみたいなもの、常に笑顔でいたいっていうこと。それと、自分が笑顔でいられるような努力を続けていかなきゃいけないなということは、この三年間でもすごい思っていたことで。いろんな日々を過ごしてきて、嬉しいことも幸せなことも、辛い、大変なこともあったんですけど、それでも笑顔でいられる努力を続けないと、健康的に音楽を続けてはいけないし、自分らしく自分の経験したことを音楽にしていくことはできないなと思って。自分の生き様じゃないですけど、現場にいる時も、できれば自分が周りの人たちと一緒に、いい空間、いい波動の中で過ごせたらいいなって思っていて。そこでも“Laugh”はキーだなって、いろんな意味を掛け合わせて、“R”の“Rough”の意味も込めて、“Laugh”にしたんです」
――“Smile”じゃないのがまたいいよね。
「“Smile”じゃないですね。“笑いたい”みたいなことも入ってるんですよね。笑顔になっている状態っていうより、いつも笑っていたいとか、笑ってないとやってられない時もあったりして。いろんな意味合いを込めて“Laugh”にしたんですよね」
――「笑う」ということをちゃんとするということだよね。
「あー、そうです、そうです。自分が“Laugh”でいられる空間を守りたいし、外に向けても共有して、自分と関わってくれる人たちにもいい空間にしたい。そういう波動をを出せてたらいいなって思いましたね」
――こういう人はそういないですよ。現場の空気ってどうにでも変わっていくんだよね。 ピリッとさせることもできるし、にこやかにすることもできる。僕が本当に、幾田りらを尊敬するところなんだけども、この空気は自分が作るものだっていう責任感をちゃんと持ってる人なんだよね。
「嬉しいです」
――それはこういう取材の場もそうなんだけども、曲においても、誰もが聴いて、誰もがポジティブになれる気持ちを作るのは、曲を作るAyase君でも、曲を作る幾田りらでもなくて、最終的に責任を取っているのは歌う私なんですっていう。その責任感を、常に背負っている。何万人もが集まるフェスなんかを見てると本当になおさら思うんだけど。
「ほんとですか」
――この人は本当にすごいなっていう。この5万人を笑顔にする責任が私にはあるって思ってるんだなと。
「そうですね。現場単位で言うと、私もいろいろ々落ち込んだり、忙しさでやられちゃったりして、多分ピリついたりしてる瞬間もあったりして、いつも笑顔でいられてるわけじゃないと思うんですけど。でも確かにステージに立ってる時は、今日ここに来る選択をしてくれて、今この時間を預けてくれた人たちには絶対に幸せな気持ちになって、最高の思い出と一緒に帰ってもらいたいって気持ちはすごくある。見えないですけど、粒子的にすごく細かいものを届けようとしてますね。ポンって、ただ大きなものを歌声で届けるんじゃなくて、一人ひとりに細かい心の歌声に乗せてる機微もしっかり届くように、粒子の細かいものがこの空間に全部ちゃんと充満していて、これはイメージですけど、ドームだったらドームの中の自分は本当にステージのこの粒でしかないんですけど、もう一個大きい自分がいて、ドーム全体を包み込んでるっていうか。今日ここに時間を預けてくれた人に対して、いい時間をお届けしたいっていう大きなものが自分の外側からポコッと出てて。その気持ちはすごくありますね、確かに」
――うんうん。その感覚がやっぱり幾田りらの本当にすごいところで。天真爛漫という言葉を使うならば、本当に世界で一番天真爛漫なのかもしれない。でもそれは生まれ持ってすごいよねという意味で言うんじゃなくて、思想なんですよ。努力なんですよ。天真爛漫でいられない時だってあるじゃない? あれだけのプレッシャーを背負っているわけだから。それでも私は5万人を抱きしめるんですっていう。それをやり続けられる人はいないですよ。
「いやー、ありがとうございます。うん、そうですね。自分でうまく消化できない時もあったりして、うまくできてない時もあるんですけど。でもYOASOBIの時も、その場所においての自分なりの役目を自覚しているというか。自分の役割を全うすることに集中して、その中で悲しみや大変なもの、しんどさも含めて、自分を包み込んでいるというか。自分を包み込む側でも包み込まれる側でもずっとあるみたいな感じがしてますね」
――うん、素晴らしいことだね。
「去年まではただいい部分だけをステージで見せたいと思ってましたし、いつも完璧なikura、幾田りらでいたかったんですけど、この一年、ライブをすごくやったこともあって。やっぱり体調の変化もありますし、気持ちの変化もあって。自分的な完璧に達してない日もあったんですよね。それでもステージに立たなきゃいけない日が続いた時に、逆に悲しみとか憂いを含んだ私自身を知ってもらってもいいよなと思って。歌声に乗るものってあるよなと思って。そういう自分の中に存在するすべての感情をちゃんと、包み隠さずステージ上で乗せてみてもいいのかも、そういう部分をさらけ出してもいいのかもということはこの一年感じていて。完璧でいなきゃいけないっていうところから、いろんな自分を愛せるようになってきて。それを人に見せられるようになってきた。その変化が曲に表れている気がします」
――まさにそうだと思う。例えば、“Actor”という曲があって。〈誰もが着飾り踊るアクター〉っていう。「誰もが着飾ってるんだ」とサビ頭で歌うわけだよね。あ、それ言う?みたいな。 あ、幾田りらがそれを言う?という。そう言える自分を容認できたというかね。
「なんか……役目、役割を全うすることによる演じるって、全然悪いことじゃないなって思えたというか。ikuraだって演じている部分と本当の部分もありますし、その本当の部分を理解できると、何かに没頭して集中して、その役割をやりきるっていうことはひとつの愛の形なのかもしれないと思って。この曲も、ステージに立ってる時の着飾ってる風にも取れますし、普段の生活でも、その人と接する時のための顔が無意識の中で生み出されていて。身近なところでいうと、家族っていう構成ですらも、母を見ていても、母という役割を一生懸命やってくれていると感じる瞬間って、子供なりにもあって。さっき言ったように、“演じる”ってひと言で括るとネガティブにも聞こえるんですけど、それは優しさとか愛、思いやりに由来していて。自分の中の二面性もそうですし、いろんな面を自分でも感じながら思えるようになってきて。それを認められたからやっと書けた題材だなって思いました」
――この曲はある意味で幾田りらのテーマソングという感じがするね。〈着飾る〉という言葉をよく使ったなと。
「ちょっと勇気いりますね。自分の意志を持って着飾って、胸を張って着飾ってるみたいな。ちゃんと曲にできたのは良かったなと思います」
――自分以上にこの言葉を説得力を持って使える人いないでしょっていう。りらちゃん、腹決まってるなあと。
「確かにそうかもしれないです」
――作品をまとめてしまうわけじゃないけれども、幾田りらとは何を背負ってきた人なのか。それはこういうことですという作品に、アルバムを通してなっている。だから、『Laugh』は素晴らしいんだよね。ただいい曲が詰まってるよねではなくて、幾田りらってこういう人生を生きてきたんねという。
「本当に、この三年間、その時その時の自分の思想が全部乗ってるので、幾田りらはこういう人生でこういう生き方をしてきたし、今こういうことを思ってますということを詰め込めた作品になったなと私も思います」
――うんうん。で、これは、りらちゃんが嬉しいかどうかわからないけど、ちゃんと狂気がある。
「狂気」
――ちゃんと狂気がある、このアルバムには。優しいだけじゃない。天真爛漫なだけじゃなくて、その天真爛漫の裏にはちゃんと狂気がある。
「嬉しいです」
――『Laugh』という裏に渦巻いてる何かがある。
「わぁ、それを感じていただけてるのが嬉しいです」
――いや、めちゃめちゃあるよ。
「やっぱり自分が曲にする時に、いろんな感情がきっかけになるんですけど、そのきっかけ自体がすごく暗いものだったり、どん底にあるものだったとしても、最終的にはどこを切り取るか、時間軸のどこを切り取るかだなと思っていて。最終的に私が曲にするからには希望につなげたいっていう気持ちがすごくあって。最初は暗いきっかけだったとしても、切り取る場所が希望につながるグラデーションの場所に置けているからこそ、パッと聴いた時に明るいテーマの曲が多いなって思われたり、優しい音楽だなって思われたりするんだろうなって自分でも思っていて。でも、そういう狂気、いろんなものが渦巻いてる中で、そこを切り取っていることの意志がちょっとでも伝わったらいいなと思っていたりもしたアルバムだったんですよね。だから嬉しいです、そう言って頂けて」
――今から言うことはインタビューとはちょっと逸れちゃうんですけども、悔しい時があるんですよね。幾田りらがステージに立ってね、YOASOBIを観たりするとね、みんなで言うのが本当に天真爛漫で素敵ですよね、みたいな。いや、違うんだって。そう見せてるのは彼女のすごさであって。そんな簡単なことをしているわけがないじゃないかという。その真実がこのアルバムにはちゃんとあるなあっていう。もちろん素晴らしいポップアルバムだけど、狂気と黒いものがちゃんとある。まぶしていける。そういうある種のしたたかさも、この作品には感じたかな。
「あー、めちゃめちゃ嬉しいです。ちゃんと向き合えるようになってきました。人に見せたい部分だけじゃなくて、自分が等身大で抱えているものの、その黒い部分、裏側もちょっとずつ見せられるようになってきた感じはありますね。それすらも音楽にしないと。シンガーソングライターなんだしっていう気持ちになってますね」
――その観点で、特に込めているなと感じられる曲がありまして。ここからはそこにフォーカスしていこうかなと思います。“Actor”もそうだったんだけども、“Sign”という曲があるじゃないですか。この曲、実はこのアルバムで一番好きなんですよ。
「嬉しい。これは元々、『透明なわたしたち』っていうドラマの主題歌で、なかなか辛い時間が続くお話なんですが。透明な自分自身の存在を確認できない、自分でも自分の認識が難しくなることって誰しもあるし、自分自身もわからなくなってしまう瞬間があって。そういう部分を、さっき話した時間軸で言うと、最後の最後ちょっとだけ希望が見えるけど、それまではもうどっぷり浸かった楽曲を書いてみてもいいかもしれないって。自分が生きていく上でまとっている役割を一生懸命頑張り続けて。でもたまにそれが崩れてしまう、精神的に崩れてしまうことがあって。その崩れてしまうタイミングをより細かく細かく言葉にしていた時に、その過程を歌にできるかもしれないと思って」
――この曲、ほぼファルセットなんだよね。そこにも幾田りらの地力、ここまでできますかという、そういうパワーを感じる。
「確かにこの曲は消え入りそうだけど、そこにちゃんと意志があるということを声で表現したいっていう思いが最初からあって。その上でメロディーを作り、歌詞が乗っていった感じでしたね。いろんな要素がある楽曲で、いろんな顔といろんな声色とニュアンスと、たくさんのことを肉付けしている楽曲が世に出ていく中で、自分自身の声――全部削ぎ落として、自分自身で光る声を表現、アプローチできる曲を作りたいって思っていて。その中で飾らない歌をテーマにいただけたこともあって、歌詞も歌い方もさらけ出せたなって。〈なだらかに堕ちていく〉とか言うんだ私、って思ったんですけどね。これを書いてしまったことによって、みんなが思ってくれてる幾田りら像が変わるよなっていう怖さもあったりしたんですけど」
――ボーカリスト幾田りらの真骨頂でしょう。
「ありがとうございます。まさかこの曲を選んでもらえると思ってなかったので。あらためて、この曲に向き合いたいなってすごい思いました」
――いや、この曲はすごいな。でね、もしかすると年齢を重ねると歌えなくなるかもしれない曲でもあるよね。
「ああ、そうですね。いろんな意味で」
――そう。体力という意味でも、共感含めて歌うという意味でも、どこかで歌えなくなるかもしれない曲だと思うから。大切に歌える時に歌ってほしいです。あともう一曲あって、アルバムの最後に収録されている“タイムマシン”なんですよ。
「わあ、“タイムマシン”」
――これは書き下ろしの新曲と言っていいのかな。
「あ、そうですね。大きなきっかけがあったんですけど。この曲を聴いたら、失恋の曲だと思う方もいると思うし、いろいろ重ねてくださる人もいるかもしれないですけど。いろんなことを整理してやっと書けた楽曲ではあって。自分の人生の中で大きく存在していたものがなくなったけれども、時間が経って整理できるようになってきた時に、それでも何もなかった世界に戻りたいとはやっぱり思えないなって思ったという曲なんですよね。最終的には、その経験も全部含めて自分の人生に必要なものだったって思えた時に曲が完成したって感じです」
――うん、そうだよね。
「なくなってしまった時は全部記憶がなくなってもいいから、もう一回いちからやり直せないかという気持ちになるんですけど、それも嘘じゃなくて本当にあった気持ちで。そう思う瞬間って、恋愛じゃなくても、いろんな瞬間であると思うし、私だけじゃなくていろんな人が思うことだと思うんですよね。その気持ちも残しつつ、最終的に伝えたいこととしては、そう思うこともあったけれども、でも実際時が戻れるわけじゃないし、前に進むしかない。全部を糧にして、それでも前に進んでいくんだ自分はっていう部分なんですよね」
――〈一瞬にして/積み上げた鮮やかな日々を/モノクロに変えた〉ですよ。この視点の取り方かっこいいよね。
「いやぁ、ここまでディティール細かく、自分の経験を感じてもらえる、感じられてしまうようなことを書いてきてなかったんですよね。もしかしてこういうことを経験したのかなとか、それに対してアンサーを書いてるのかなって思われる曲が多かったので。覚悟っていうか、シンガーソングライターは自分の経験のすべてを歌にしないといられないし、それを恥ずかしいから出す、出さないっていうのは違うなと思い。シンガーソングライターだからこそちゃんと歌にしなきゃいけないっていう謎の責任感のもと、書き切りました」
――この曲はどの段階で作ったの? アルバムを作っていく中で。ほぼ最後なのかなっていう印象があるんだけれども。
「もう本当に、アルバムのデッドのデッドのギリギリで。曲の種みたいなものは、ずっと前からあって、それにちゃんと息を吹き込んだのが最後の最後って感じで。駆け込みタイムマシンでした」
――駆け込みタイムマシンね。そういう歌だよね。本当に最後の最後に、最新の自分、要するに、一番経験を積んだ自分で歌いたかったというか。
「そうなんですよね。このアルバムにつながっていった三年間、この曲の題材となったことがずっとあったこともあって、最終的にこの曲で締めたいっていう気持ちがあって。それで、納期がやばいっていう中でも、この曲は書き切らせてほしくて、なんとか駆け込んだんですよね。三年間を締めくくるわけじゃないですけど、これをもって、また一歩前に進める感じがして。『Laugh』としてリリースして、新しい自分として一歩前に踏み出せる気がするなって。それでこの曲を最後に持ってきました」
――その強い意志を感じるよ。
「本当ですか? ありがとうございます。リリースされてSNSでコメントとか見てると、初期の幾田りらを感じるってすごいいろんな人に言われていて。メロディーの作り方、アレンジで多くのことをしてない感じ、声の感じも含めて、昔の曲を思い出すって言われて。あ、そう思う人もいるんだなって」
――その前の曲“DREAMER”で、〈終われないんだ/今はまだ〉でアルバムを終わるというやり方もあったわけだよね。
「あ、そうですね。まだ行けるっていう」
――そう。だけど、りらちゃんは、今回“タイムマシン”で自分に向き合わないと終われなかったんだなと。
「すごい強い言葉も使っちゃったりして。“最愛”とか使ってしまったなとか思ったりしたんですけど、でも最後の曲でもあるし、この曲にだったら使ってもいいかなと思って」
――うん、いい曲。本当にそう思う。よく作ったね、『Laugh』。素晴らしい曲ばかりだし、それは申し分ないです。ただ、一方で正直なことを言うと、幾田りらの歌はどんな曲でも、聴ける限り嬉しいという気持ちもあって、その気持ちはこのアルバムを通してなおさら強くなったよ。
「ありがとうございます。その部分は、自分でもこの一年ですごく自覚してきて、もちろん曲に対して思いと熱量を込めてるんですけど、やっぱり自分もいちプロデューサーというか、幾田りらという声をどう料理していくかという目線を持つようになったというか。せっかく自分には誰にも負けないと思える、小さい頃からこの声との向き合いに関しては、時間も熱量も誰にも負けないぐらいやってきたからこその自信があるので、幾田りらという形でもikuraという形でもどう生かしていけるのか。どこまでの可能性を広げていけるのか。ソロは等身大でありながら、ちゃんと幾田りらをプロデュースしていかなきゃなっていう気持ちにも、あらためてこのアルバムをリリースして思っていて。それは幾田りらをちゃんと成長させていきたいと思っているからこそだと思うんですよね。リリース以降、さらに向き合って曲を作っていきたいなって思ってます」
――うんうん。僕からは、幾田りらとしての日々を全うしてくれということだけです。
「私もそう思ってます。全うしてくれって自分に思っていて。特に最近も、悩み相談みたいになっちゃいますけど。なんでしょうね、走り始めた当初からの、もういくらでも目標があって、もう走り続けるしかないみたいなところからすれば、一度、初めて限界を感じたというか。両立することもそうですし。そこと来年、再来年向き合っていかなきゃいけないんだろうなって。そして、さらにもうひとつ乗り越えないとikuraと幾田りらを自分の人生として全うすることは難しいなと思って。明確に分かっていることがたくさんあるし、それを頑張らなきゃなって。それを経て、自分がどういう答えを出すのかなっていうのは、今、すごく思っていることですね」
――うん。大丈夫ですよ。ちゃんと自分の歌を信じてる人の歌だと思うからね。
「はい、本当にありがとうございます」